「乾の巻」と「坤の巻」には、図と詞書があり、「乾の巻」は17図、「坤の巻」は12図の構成となっている。
参考文献
1 岩下哲典:黒船来航絵巻「金海奇観」とその時代、開国史研究、第18号(2018)pp.26—57.
2 大槻磐渓編、鍬形赤子等画:金海奇観、乾坤二巻、早稲田大学図書館
http://cork.wul.waseda.ac.jp/kosho/bunko08/b08_a0230/
A ペリー艦隊再来航(神奈川宿沖の神奈川湊)
ペリー艦隊が再来航した神奈川宿沖の神奈川湊 神奈川宿は、東海道五十三次の3番目の宿場 Wikipediaより転載 |
以下の画像は、参考文献1、2より転載
B 乾(けん)の巻
「金海奇観」乾の巻 |
乾の巻の題字 金海奇観 嘉永甲寅三月書於金川寓舎 (かながわぐうしゃにおいてしょす) 屏浦河田興(河田迪再斎) |
図1 神奈川湊に停泊中のペリー艦隊(全景) 図1-1~図1-3 |
図1-1 神奈川湊に停泊中のペリー艦隊(詳細図1/3) 手前の山は権現山、その左側は明石藩固めの場、半島の本牧の右側が横浜応接所 遠方の山並みは、左側から上総鹿野山、房州鋸山 |
図1-2 神奈川湊に停泊中のペリー艦隊(詳細図2/3) 手前は神奈川宿、明石藩固めの場 一~九の番号を付けて軍艦名等が記されている。 手前は神奈川宿、明石藩固めの場 |
図1-2の詞書(参考文献1より転載) |
図1-3 神奈川湊に停泊中のペリー艦隊(詳細図3/3) 左側半島は潮田、子安村 |
図2 横浜応接所真景 甲寅三月上浣(上浣=月初め) 藍梁関研(関藍梁のこと)寫 於金川萬居 とある。 遠方に富士山が見える。 |
図3 横浜応接所
❶横浜上陸所 ➋バッテイラ ➌ペリー提督 ➍使節ペリー衛士 ❺松代家警護 ➏楽人 ❼貢献物置所 ❽玄関 ❾応接所 ❿幕府全権団 ⓫用人・警護人 ⓬ペリー一行 ⓭内座 ⓮幕府全権団 ⓯ペリー一行 ⓰火鉢・煙草盆・茶 ⓱浦賀与力(香山栄左衛門・中島三郎助) ⓲御賄御料理所
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図4 ポーハタン号と星条旗
ポーハタン号、ペリー居此船とある。江戸湾到着後、旗艦はサスケハナ号からポーハタンに移された。星条旗の赤と白のストライブは13本で正しいが、星の数は30個で1個足りない。正確には31個のはず。
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図5 ロシア船 何故か「金海奇観」にロシア船が描かれている。 |
図6 アメリカ蒸気フリゲート船、サスケハナ号 |
図7 マセドニアン号、フリゲート船、積載大砲120斤 |
図8 運送船、サプライ号 |
図9 バッテイラ(ボート) |
図10-1 米軍兵士 左から楽人(音楽隊)、軍卒の長(伍長)、上官の者(指揮官) |
図10-2 米軍兵士
左:エドヤルド・ヨーリング(29歳)、アムステルダム出身オランダ系アメリカ人
右:銃手号令官
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図11 馬甲剣、幕府に献上された騎兵軍刀、全部で23振献上 |
図12 コルト拳銃 「嘉永甲寅(嘉永7年)2月28日神奈川駅の寓居において写す」とある。 大槻磐渓の筆 |
図13 解体図 |
図14 火薬入れ(ゴウヤク入れ) |
図15 分解工具 |
図16 鉛玉製造器 |
図17 ボート砲 |
大槻盤渓の跋文 意味は、参考文献1(p.42)参照のこと |
C 坤(こん)の巻
「金海奇観」坤の巻 |
図1 2月10日、ペリー艦隊横浜応接所上陸の様子(全景) 図1-1~図1-5(拡大図) |
図1-1 横浜応接所に上陸するボート群の先頭 |
図1-2 連なるボート群 |
図1-3 ボート群の最後尾に司令官旗が見える。ペリーが乗ったボートである。 |
図1-4 |
図1-5 |
図2-1 下田港に向けて出港するバンダリア号 |
図2-2 下田港に向けて出港する右奥のサウザンプトン号 |
図2-3 |
図3 2月26日、ブキャナン艦長指揮のサスケハナ号がアメリカに帰国(全景) 図3-1~図3-3(拡大図) |
図3-1 米国に帰国するサスケハナ号 |
図3-2 |
図3-3 |
図4 ミシシッピ号、大槻磐渓の筆 |
図5 バッテイラ(ボート) |
図6 ボート砲 |
図7-1 人物像、右側がペリー提督、左側が副将のアダムス 関藍梁が描いたものを鍬形赤子が補正 |
図7-2 人物像 右:ペリー提督、左:アダムス副将 高川森嶺(高川文筌)の筆 |
図7-3 人物像 左:テンスル司令官、右上:マセドニア艦長アフボット、右下:サスケハナ艦長ブキャナン 関藍梁が描いたものを鍬形赤子が補正 |
図7-4 人物像 左:ペリーの息子オリイルスト・ペリー、右:マセドニアン艦長アフボット 高川文筌の筆 |
図7-5 人物像 左:日本通詞ウイリアムス、右:オランダ通詞ホッテメン 高川文筌の筆 |
図8 客車(ペリーからの贈り物) |
図9 石炭車(ペリーからの贈り物) |
図10 蒸気機関車(ペリーからの贈り物) |
図11 線路(ペリーからの贈り物) |
図12 雷電伝信機(ペリーからの贈り物) 郵政博物館に保管 |
関藍梁の跋文 意味は、参考文献1(p.53)参照のこと |
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