2018年11月4日日曜日

観音埼灯台 燭光150年

わが国最初の洋式灯台「観音埼灯台」は、横須賀製鉄所首長ヴェルニーが設計し、明治元年(1868年)9月17日(新暦11月1日)に起工、翌年の明治2年(1869年)1月1日(新暦2月11日)に初点灯した。フランス風レンガ造りで、横須賀製鉄所のレンガが使用された。
初代観音埼灯台は、関東大震災前年の大正11年(1922年)4月26日に発生した浦賀沖地震で倒壊してしまった。2代目灯台は、翌年の大正12年(1923年)3月15日に完成したが、同年9月1日に発生した関東大震災で灯台の各所に亀裂が生じ、僅か半年でまた立て直しする事となった。2代目灯台の一部は、現在も灯台下の沿岸部に残っている。現在の灯台は3代目で、大正14年(1925年)6月1日、2代目の形状やデザインを受け継いで完成した。
初代観音埼灯台が起工されて今年で150周年、11月3日(土)、4日(日)の両日、灯台の無料一般公開が行われ、「参観記念証」が交付された。起工日の11月1日は「灯台記念日」に制定されている。
「観音ざき」は、公園の場合には「山へん」の「崎」で「観音崎公園」、灯台の場合には「土へん」の「埼」で「観音埼灯台」と記される。
沿岸部に残る2代目灯台の一部は、貴重な歴史遺産である。日夜波浪に洗われ、消滅の危険に晒されている。一日も早い引き上げ、保存が望まれる。

1 初代観音埼灯台
初代灯台(ヴェルニー設計、フランス風レンガ造り)
「観音埼灯台点灯の碑」
點燈明治己巳正月元旦
11 FÉVRIER 1869
2 2代目観音埼灯台
2代目灯台(コンクリート造り八角形)
沿岸部に残る2代目灯台の一部
2代目灯台の銅板
3 3代目観音埼灯台(現在の灯台)
観音埼灯台説明板
現在(3代目)の灯台
観音埼灯台参観記念証(表)
観音埼灯台参観記念証(裏)

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